フランス食材輸入商社の株式会社アルカンと千趣会が運営している、2017年11月に大阪にてオープンしたグルメスタジオ「FOOVER(フーバー)」(FOOVERはFOOD LOVER=食いしん坊の略)。
ミシュランに掲載されている人気店の料理レッスンや食材やワインなどを食べ比べ、飲み比べて勉強するグルメレッスンなどが行われているそうです。
今後は東京にもオープンするとのことで、その東京スタジオとなるらしい「Table d’Hote(ターブル・ドート)」で開催されたワイン教室に参加してまいりました。
シニアソムリエ 伊藤啓介氏によるワインレッスン
レッスンの内容は、グルメスタジオ「FOOVER(フーバー)」が厳選した白2つと赤4つの計6種類のワインを飲み比べつつ、おつまみを食べつつ、ワインのレッスンを受けるというもの。
講師は日本ソムリエ協会シニアソムリエ、シャンパーニュ騎士団シュバリエという、なんだかよくわからないけど凄そうな肩書きの伊藤啓介氏です。
実は参加する前、飲み比べながらということはその都度「この○○というワインはぶどうの産地がイタリアの○○で~」とか説明をされながら進んでいくのかな~と思っていたんですよね。
しかし、いざフタを開けてみると「ワインはウンチクを語るよりも飲んでどういう気持ちになるか、どう感じるかが面白い、そのために自分の内側にフォーカスして考えることが必要なので、まずはリラックスしましょう」という話になり、呼吸法から始まったのは予想外でした。
お腹からゆっくり吸って息を吐き、リラックスしたらワインの香りを嗅ぐ。
その時どんな気持ちになるのか考える。
そして飲んで味わう。
味の表現は自分がどう思うかで良いそうで、正解はないそうです。
ワインに関するウンチクあれこれ
ウンチクより飲んで自分が感じた気持ちが大事と言いつつ、レッスンの合間にはチョコチョコとウンチク的な話が出てきていましたが、どれもタメになったので箇条書きにしてみますと・・・
- シャルドネは酸味が強い。ぶどうは日光に当たれば当たるほど甘味が強くなるので、シャルドネのような北の産地のぶどうが使われていると日照量が少ないため、酸味が強くなる。
- 赤ワインは常温よりある程度冷やした方がおいしいが、冷やしすぎると渋味が増してしまう
- 赤ワインは温度を上げると木のような香りがする。温度を下げると香りがあまりしなくなる
- ワイングラスは大きいと香りがたちやすい。大きいと表面積が広いので温度が上がりやすくなる
- 豚肉は油がおいしいので白ワインか、赤ワインでも薄いものが合う
- 赤い肉には赤いワイン、白い肉には白いワインというように、食材の色とワインの色を合わせるとおいしく飲める
- 赤みの肉は赤ワインの渋さをとってくれる
- 飲む人のコンディションによってワインの味は変わる
- 本当に疲れているときに酸っぱいワインを飲むと本当に酸っぱく感じる
・・・などなど。
食材の色とワインの色を合わせるといいというのは、分かりやすくて今後飲むときに役立ちそうだなと思いました。
あと、以前飲み残した赤ワインを冷蔵庫に入れておいて後日飲むと渋く感じた経験があったので、やっぱり冷やすと渋くなるのか~と納得しましたね。
ワインのいいところとは?
今回、伊藤氏の話の中で一番印象的だったのが『ワインのいいところ』という話。
どんなところかというと、飲みながら愚痴を言いにくいところだそうです。
日本酒は顎を下げたままでも飲めるので愚痴が出やすいけれど、ワインは顎を上げないと飲めないので愚痴を言いにくいのだとか。
言われてみれば、たしかに御猪口はそんなに顎を上げなくても飲めるけど、ワイングラスだと顎を上げないと飲めない・・・
私はワインも好きですが、どちらかというと日本酒の方に軍配が上がる方なので日本酒=愚痴みたいな図式はややショックな気分ですが、妙に説得力があるので納得してしまいました。
顎が下がると落ち込んだ気持ちになりやすい気もするので、今度からワイングラスで冷酒を飲もうかなと思います。
今回飲み比べたワインの紹介
今回のレッスンで試飲させていただいたのは以下のワインです。
イタリア産ワインのセット
- ギルラン/シャルドネ(白)
- ラ・ヴァレンティーナ/モンテプルチアーノ・ダブルッツォ(赤)
- ブランカイア/キャンティ・クラシコ(赤)
【FOOVER厳選】イタリアンレストランで採用されている赤白ワイン3本セット
フランス産ワインのセット
- シャンソン/ヴィレ・クレッセ(白)
- シャトー・ダングレス/グラン・ヴァン・ルージュ(赤)
- シャトー・マルテ/レ・オー・ド・マルテ(赤)
【FOOVER厳選】イタリアンレストランで採用されている赤白ワイン3本セット
どれもホントに美味しかったのですが、個人的に最も気に入ったのはブランカイア/キャンティ・クラシコ(赤)です。
一筋縄でいかない奥深いジューシー感がたまりませんでした。